New&Grow 人・技術・品質
大阪製作所  社内紙

「一粒の種から」〜望郷編その1
以前手書きで書いていた「一粒の種から」をUPしなおした物です。
時間が有るときに”抜粋”して順次UPして行きます。
 
 

経営者としての自覚 2
97,02,05 vol78


私達の会社は「問題」がすごく多い会社です。
新しい「問題」が、次から次へと出てきます。振り返ってみれば15年前は「整理整頓問題」から
スタートでした。2年程かかって整理整頓が少し出来てきたかなと思ったら、「作業標準問題」です。
標準の書式の作成と、習慣化するまで1年近くかかりました。

お次は、「高技術化問題」です。他社に負けない加工技術が無かったですから、
お客様に喜んでいただける技術を育てるのに5年以上かかりました。
次は、「営業問題」です。技術は出来てもどこに売り込みに行ったら良いのかが解りません。
あちらこちらに売り込みに歩きました。やっと仕事が取れた!!
でも、仕事が来だしたとたんに「設備問題」です。

お金も無いのに最新の設備と検査機器を入れて行かねばなりません。
やっとこさ設備をしたと思ったら、今度は「人の問題」です。
人手が足りない、技術者が足りない、あっちこっちに相談したり広告を出して少し人が集まってくれました。
とたんに「資金繰り問題」の始まりです。

「うちの会社って何でこう問題ばかり起こるんやろ?」と悩んだ時期もありましたが
今こうして振り返って見ると「問題」と思っていたことは「課題」であって、「課題」が起き解決する度に、
会社と共に私自身経営者として成長できていることが判ります。

”「課題」が多いときほど、成長の種が生まれている時”

皆さんはどうでしょうか??仕事で家庭で「課題」は有りませんか?

今あなたは成長しています

追伸
この6月に、最新のマシニングセンターを増設いたします
成長する大阪製作所にご期待下さい!
 
 

経営者としての自覚
97,02,05 vol77


わたしが「物作り屋」としていつもすばらしいなと思っている企業があります。
八尾のN製作所さんと、守口のM社さんの2社です。この不況と言われる時代でも
確実な利益を上げておられるようです。

電話でM社の社長さんとは良く話をしますが、「後藤君、儲かっているか?」と尋ねられたとき
「まあまあです」とお答えしているときは良いのですが、「利益が上がっていません」と答えると、
いつもすかさず、「それは罪悪やなー」と教えていただきます。

企業を運営して行く限り「利益」を出すことは絶対的な基本条件です。

企業を継続して行くためには、適正な利益を上げ続けなければなりません。
それは、私達を使って頂いているお客様にとっても必要なことですし、従業員にとっても大切なことです。

経営者って人が良いだけでは絶対だめなんです!

本当にごく当たり前のことですが、今一度再確認して進んで行こうと思っています。
現在、中期経営計画を立てて行こうとしていますが5年後の大阪製作所が、お客様にとっても喜ばれる
企業になれるよう、従業員にとっても良い会社になれるよう真剣に努力して行こうと思っています。
今年の大阪製作所の目標は、次のステップに上がっていくため適正利潤をしっかり確保して行くことです。

追伸
最近、見積もりのお問い合わせが非常に多くなり、お返事が大変遅くなり、ご迷惑をお掛けしておりますが
順次ご返事して行くつもりです。
 
 


市場からの返事があった!!
96,12,10 vol76


みなさん、私達にとって非常にうれしいニュースが有りましたのでお知らせ致します。
先月号で自分たちの加工技術を「市場」に問い掛けてみよう、と書きましたが、その続編です。

私達は半導体製造装置の部品加工に携わっています、その中からお客様のニーズに対応しよう
として、新しい加工技術を開発したり創意工夫をしてきました。
この技術のいくつかを広く一般に知ってもらおうと「市場」に問い掛けたところ複数から「返事」
帰ってきたのです。
一つは、この11月22日に、私達の独自の加工技術である「CSS加工技術」が、私達の地元
である八尾商工会議所から「平成8年 新製品開発優良企業」として選ばれ表彰を受けることが
出来ました。
もう一つは、三和総合研究所主催で、西日本から1業種1社、50社枠内でベンチャー企業を
発掘しようと言う目的の「三和総研ベンチャー事業化研究会」にも、「CSS加工技術」
「NEW・クリーン切削加工技術」が選ばれたのです。

「市場」からの返事を心待ちにしていた私達にとって、これほどうれしいことはありません。

でも、注意しなければならないのは、これらの返事は本当のお客様からの返事では無いと言うことです。
ただ、あまり他ではやっていない加工技術なので、今回注目されただけと思うのです。
私達自身は、これらの加工技術を、私達の本当のお客様である「製造機器メーカー様」にとって
「役立つ加工技術」として育てて行くことが重要だと思のです。

冒頭にも書きましたが ”私達にとってうれしいニュース”だけでなく ”皆様にとりましてもうれしいニュース”
となる加工技術に育てて行きますので、来年も宜しくお願い致します。
 
 


市場に問い掛けてみよう
96,10,21 快晴 vol75、74
(昨日は、衆議院の総選挙)


ここ数日、朝夕がめっきり肌寒くなって、私は抜け毛が気になる季節となってまいりました。

少し前になるのですが、業界専門紙(機械技術 日刊工業新聞社)に載せていただいた記事を
お送りすると共に、その時の感想を書いてみようと思います。
私達は自社製品を持ったメーカーではなく”加工技術屋”ですので、製品の開発や研究と言った物は
していませんが。
”加工技術のプロ”として、データーを取ったり色々な加工方法を試したりしながら、加工技術の研究
(??、創意工夫でしょうか?)をしています。

今回の記事は[既存の工具メーカーデーターにこだわらずに加工方法を考察する」と言う事がテーマ
だったのですが、記事が出た後でいろいろな所から、問い合わせを頂き驚きました。
そのとき感じたことなのですが、
「自分たちが工夫すれば、市場(お客様)から反応が有る物なんだなぁ、どうやって売れば良いのか?
どの業界に売れば良いのか? あれこれ考える必要は無いのかもしれない。」と思えてきました。

自分の得意とする技術や製品を、第3者に判りやすいように説明できる方法、場所を考え発表し
後は、「市場」や「お客様」から意見や反応を見て行けば良いのでは、と思えてきました。

これからの大阪製作所は、自分達の創意工夫を、もっと判りやすいように説明して、理解して
もらえる努力(やはり工夫かなぁ)をして、「市場」からの反応、判断に耳を傾け、また新たな創意工夫
に結びつけて行こうと思います。

自分が判断するのではなく、第3者が判断するのですから非常に怖いような(もし、自分の進む方向が
正しくないと判ったたらどうしよう?)気持ちも有りますが、正しくないのであれば、
また、別のやり方を考えれば良いのですから、逆に気持ちが楽になるような気もしています。

これからの大阪製作所の加工技術にご期待有れ!!
 
 


「技術」は「文化」
96,9,10 vol69、70、71、72、73、
(日本のモノ作りの現場で、これからのモノ作りを憂いつつ)



今日は、すこし目先を変えて「日本文化」のお話をしたいと思います。

日本は独自の文化が無いと言われたりしていますが、最近ではノーベル文学賞に作家の大江健三郎氏が
選ばれたり、「マンガ」がジャパニメーションと呼ばれ世界中で人気だと言うニュースを聞きます。
日本の音楽もアジアでは大人気ですし、その他にも、お寿司、カラオケ、TVゲームなど日本固有の文化が
世界中で認められています。
音楽や芸術の分野では、若者が果敢に挑戦しています、テレビの影響で、料理人の「技」にもスポットが
当てられ、今後の食文化の向上に貢献するでしょう。

「文化」を辞書で引いて見ますと
「学問、芸術、宗教などの人間の”精神活動の所産”、
              ”技術的活動の所産”を言う、文明に対する語」(講談社 日本語大辞典)
とあります。
確かに「人間の学問、芸術などの精神活動の所産」では、現在の若者たちから芽吹いた”活動”を
人々が取り上げる事により大きく育ち、認められ、又、新たな”活動の芽”が生まれる。
そんな状況を見るにつれ、日本文化の将来に希望を感じています。

しかし、「文化」のもうひとつの側面である「技術的活動の所産」については、みなさんどうお考えでしょうか???

日本は確かに「技術立国」です。「モノ作り」の巧さでは世界に誇れる物が有ります。
製品を作って、お金儲けをする”活動”では特筆すべき物が有ります。
しかし、バブル崩壊以後の景気後退の中、多くの企業はお金儲けにならない「モノ作り」を、良きにつれ悪しきにつれ
海外に移そうとしています。

今、日本人は「モノ作り」「技術的活動の所産」=「文化」として捉えているのか、否かを、自らに問うべきでしょう!!

アメリカを御覧なさい! お金になりにく基礎技術の研究に多くの人、お金、時間を費やしています。
ドイツに代表される様に、ヨーロッパではマイスター制度など「技」の伝承をとても大切にしています。
言わずと知れた、ビル・ゲイツ氏率いるマイクロソフト社の大成功を例にとってもわかるように、世界の多くの
人々が「技術的活動の所産」(技・ソフト)を文化と捉え、文明にはなくてはならないものとして大切に育てて
行こうとしていることが判ります。

日本はどうでしょう??

大切にする物は、お金儲けになりそうな若者音楽ですか?
お金儲けになる製品だけですか? それとも美味しい食べ物ですか?

新聞紙上では、第3次ベンチャーブームだと言われていますが、実際には、やれ担保がどうのとか
今、儲かる製品かどうかに視線が集まるだけで「技術の芽」を育てられないのが現状です。

アメリカで小さなベンチャー企業が多く生まれ育つのに、なぜ、日本では育たないのか?

それは「技術的活動の所産」を「文化」として大切にしているか、否か、の差ではないでしょうか。

日本では「国内最後の宮大工」になって初めて、その「技」が人々に知れ渡ります。
「地域で最後の和菓子職人」になって”日本文化を大切にしよう!”の声が上がり、新聞や
官公庁が動き出します。 それでは手遅れなのです。

なにも援助をしてくれと言っているのでは有りません。
「技術者・職人」、そして「モノ作り屋」は自分の手で「技術」を育てて行きますし、「モノ作り」の宿命である
”競争”にも恐れずチャレンジし続けて行くことでしょう。

しかし、人々が「技術」を「文化」として大切にしない社会は、かならず「モノ作り」の荒廃をもたらすと思うのです。

「モノ作り」に生きがいを持てないの若者が、悪いのでは有りません。
「モノ作り」を「文化」として捉えられない社会、「モノ作り」に”誇り”を持てない社会を、
私達、大人が作り上げた結果です。

私達の会社は、自身で工夫した”精密加工技術”で部品加工をしている会社です。
メーカーの下で精密部品を作っている「モノ作り屋」です。

日本産業の縁の下で、企業活動をしている、ちいさなちいさな会社ですが、私達から始めようと思います。
「モノ作り」を「技術的活動の所産」=「文化」として捉えたいと思います。

他の人よりも優れた「モノ作り」を目指し、他の人と違った「モノ作り」を工夫して行きます。

私達自身が、「技術立国日本」や、「日本の技術的文化」を「技(わざ)」で支えている ”誇り” を持ちながら・・・・
 



”しなければならないことなどは
なにもありません”
96,4,23 快晴 vol、68


新緑に薫風香る季節となりましたが、皆さんお元気でしょうか??

久しぶりの「一粒の種から」は新緑にふさわしい素敵な女性をご紹介したいと思います。
彼女の名前は ”あんがいおまる” 
少し妙な名前だな思われるでしょが、これは彼女のペンネームです。

本名は久保岡宣子さん。  ちいさな出版会社の社長さんです。
最初にお会いしたときの印象は、社長さんであるにもかかわらず、自分自身をアピールするわけでもなく
なにか物静かな印象を持った女性でした。
(木に例えるならば、高原にたたずむ”白樺”の様な女性だと思います。)

そんな彼女が、「大阪の出版を含めた文化状況をなんとかしたい」「文化創造、文化活動の基地となる
フリースペースを造りたい」と言う熱い想いから、なんと昨年の8月に多くの人々の協力を頂きながら

「石炭倉庫」(大阪市港区波除6−5−5 TEL06−6581−2653)
と名づけられた音楽スタジオ、ホール、小劇場を開設されたのです。

また、その多忙な日々の合間をぬって自分の趣味である「書」を活かして”芸術家”として個展を
開かれたり、自分自身の「書」の本を出版されたりしたのです。

彼女のバイタリテイーあふれる活動状況を見ていて、あの細身で物静かな身体のどこに、そんな
パワーが潜んでいるのだろうと、不思議に思えて来ました。

しかし、彼女の出された本を読み、彼女の書いている”言葉”を見てその答えがわかったように思います。

”しなければならないことなどは
なにもありません”

”まず動き出せば エネルギーがやってくる”

そうなんです、彼女は自分のやりたいことをしているからこそ、そのパワーが生まれるのだ! と気づいたのです。

私達も「良い製品を作らなければ・・」では無く、「良い製品を本当に作りたい!!」と願い。
「売上を伸ばさねば・・」では無く、「売上を伸ばしたい!!]と真剣に考える事が大切なのだと思えてきました。

彼女に負けないように、私も頑張りたい!!